はじめ方

アプリのインストール、AIモデルの準備、最初の動画づくりまでを順に案内します。ターミナルは使いません。

1. アプリをインストールする

  1. Macの条件を確認します。Appleメニューの「このMacについて」で、チップが「Apple M…」であること、macOSが15(Sequoia)以降であることを確かめます。Intel Mac、macOS 14以前では使えません。
  2. DMGをダウンロードします。最新版のリリースページを開き、Assetsにある H3cApp-0.5.0.dmg(約19.1MB。版によって数字が変わります)をクリックします。「Source code」と書かれたファイルは開発者向けで、インストールには使いません。
  3. DMGを開きます。ダウンロードしたDMGファイルをダブルクリックすると、H3cAppのアイコンが入ったウィンドウが開きます。
  4. アプリケーションフォルダへコピーします。H3cAppのアイコンを「Applications」(アプリケーション)へドラッグします。以前の版が入っている場合は置き換えます。
  5. アプリを起動します。アプリケーションフォルダのH3cAppをダブルクリックします。H3cAppはAppleの公証を受けて配布しています。起動時に警告が出た場合は、困ったときを確認してください。

ここまでで「アプリのインストール」は完了です。ただし、まだ動画はつくれません。次にAIモデルを準備します。

2. AIモデルを準備する

H3cAppは、MiniMaxが公開している動画生成モデル「MiniMax H3」を使います。モデルはアプリに含まれていないため、最初に一度だけダウンロードします。

ダウンロードの前に、モデルのライセンスを確認してください。MiniMax H3には、アプリ本体(MIT License)とは別に、MiniMax H3独自の少し特殊なライセンス(MiniMax H3 Community License)が適用されます。利用できる地域が限られているなど、一般的なオープンソースのライセンスとは条件が異なります。要点はライセンスと利用条件に、正確な条件はライセンス本文にあります。

容量と時間に余裕のあるときに始めてください。文章から・最初/最後の画像からの生成に使う「FL2VA」だけで約144.1GB(アプリの表示では約134.2GB)あります。回線の速さによっては数時間以上かかります。

容量を減らしたいときは、量子化モデル(GGUF)も使えます。v0.6.0からは、公式のモデルの代わりに約35〜45GBの量子化モデルをダウンロードして使えます。くわしくはGGUF(量子化モデル)を使うを参照してください。

モデルが登録されていない状態でH3cAppを起動すると、「MiniMax-H3 モデルのダウンロード」という画面が開きます。

ダウンロードする場合

  1. 保存先を選びます。「保存先」には最初、内蔵ディスクの ~/Library/Application Support/H3cApp/MiniMax-H3 が入っています。別のディスクに置く場合は「変更…」でフォルダを選びます(選んだフォルダの中に MiniMax-H3 フォルダが作られます)。生成中もモデルを読み込むため、ディスクの速さは生成時間に影響します。外付けディスクが内蔵SSDと同じ速さになるとは限りません。
  2. 必要なモデルを決めます。最初は「Ref2VA も含める(参照画像・動画機能。おおよそ倍のサイズになります)」をオフのままにしておくのがおすすめです。参照画像・動画・音声を使う機能は、必要になってから追加できます。
  3. 「サイズを確認…」を押します。Hugging Faceのファイル一覧を確認したあと、「合計 134.2GB(81ファイル)」のように実際の合計が表示されます。保存先の空き容量が足りるか確認してください。
  4. 「ダウンロード開始」を押します。進み具合、ファイル数、速度が表示されます。途中で「中止」したり通信が切れたりしても、次回は続きから再開します。失敗した場合は「再開」を押します。
  5. 「ダウンロードが完了しました。」と出たら「完了」を押します。モデルが登録され、読み込みが始まります。

すでにモデルを持っている場合

FL2VA(と、あればRef2VA)フォルダを含むMiniMax-H3のフォルダがすでにある場合は、ダウンロード画面の「フォルダを追加…」でそのフォルダを選ぶと、ダウンロードせずに登録できます。

あとで準備する・追加する場合

ダウンロード画面は「あとで」で閉じられます。あとからダウンロードするときは、ウィンドウ右上の「モデル管理」(積み重なった四角のアイコン)から「ダウンロードして追加…」を使います。

参照画像・動画・音声を使うためにRef2VAを追加するときも同じ画面を使います。保存先が今のモデルと同じ MiniMax-H3 フォルダになるようにし(初めに既定の保存先のままダウンロードした場合は変更不要。別の場所なら「変更…」で MiniMax-H3 フォルダの1つ上のフォルダを選びます)、「Ref2VA も含める」をオンにしてダウンロードします。すでにあるFL2VAのファイルは飛ばされ、Ref2VAだけが取得されます。完了するとモデル一覧に同じフォルダの項目がもう1つ増えます。int8キャッシュは項目ごとに作られるので、元の項目を選んだまま使うとキャッシュを作り直さずに済みます。

準備ができたかの確認

ウィンドウ右上の状態アイコンで判断します。

アイコン表示状態
砂時計モデルを準備しています読み込み中。しばらく待ちます。
チェックマーク準備完了生成できます。
三角の警告モデルが見つかりませんモデルが未登録か、フォルダの場所が変わっています。困ったときへ。

アイコンをクリックすると、使用中のモデルや読み込みエラーの内容が表示されます。

3. 計算方式を確認する

計算方式は、モデルをどう読み込んで計算するかの設定です。パネル右上の「詳細設定」(または ⌘,)を開き、「計算方式」で確認します。最初はアプリが選んだ方式のままで構いません。

あなたのMac選ぶ方式すること
M5クラスのGPU 高速(int8キャッシュ)
最初から選ばれています
初回だけ「キャッシュを作成…」でキャッシュを作ります(約19.3GB、内蔵ディスクの ~/Library/Application Support/H3cApp/cache に保存)。作成前に生成しようとすると「int8キャッシュが見つかりません」と表示されます。
M5以外のApple Silicon 省メモリ(SSDストリーミング)
最初から選ばれています
そのまま使えます。キャッシュは不要です。メモリは少なくて済みますが、時間はかかります。
メモリに大きな余裕があるMac 常駐(大容量メモリ向け、キャッシュ不要) モデル全体をメモリに展開します。物理メモリがM5クラスで32GB未満、それ以外で64GB未満のときは、アプリが注意を表示します。メモリが少ないMac向けの方式ではありません。

参照画像・動画・音声の機能(Ref2VA)を「高速(int8キャッシュ)」で使う場合は、Ref2VA用のキャッシュも別に作ります(さらに約19.3GB)。速度設定や「高速モード(試験的)」との違いは使い方の速度の設定で説明しています。

状態アイコンが「準備完了」で、計算方式の準備(M5クラスならキャッシュ作成)が済んだら「最初の生成準備」は完了です。

4. 最初の動画をつくって保存する

まずは小さなサイズ・5秒で1本つくり、動くことを確かめます。

H3cAppのウィンドウ下部のパネル。左上に「文章から」「画像から」の切り替え、右上に「プリセット」と「詳細設定」、中央にプロンプト欄、その下に「横長」「中 ×2」「5秒」「1本」のボタン、右下に上向き矢印の生成ボタンがある。
下のパネル(v0.4.4の実画面。この写真は横長・中・2倍の設定です)。プロンプト欄の下に「画面の形」「大きさ」「長さ」「本数」、右下に生成ボタン(↑)があります。
  1. 状態アイコンが「準備完了」になっていることを確認します。
  2. パネル左上の「文章から」「画像から」の切り替えで「文章から」を選びます(最初から選ばれています)。
  3. 下のプロンプト例をコピーして、プロンプト欄に貼り付けます。
    文字を選択して ⌘C でもコピーできます。

    これは入力の一例で、同じ映像や音になることは保証しません。英語での例です。日本語のプロンプトでの仕上がりは確認していません。

  4. プロンプト欄の下で、「画面の形」を「正方形」、「大きさ」を「小(256×256)」、「長さ」を「5 秒」、本数を「1 本」にします。最初は大きさが「中(512×512)」になっているので、「小」に変えてください。
  5. パネル右上の「詳細設定」は変えずにそのままにします。
  6. 右下の上向き矢印(↑)のボタンを押すか、プロンプト欄で Enter を押すと生成が始まります(改行は Shift+Enter)。
  7. 生成中はプレビューに進み具合、経過時間、「残り約…(完了予定…)」が表示されます。最初は「残り時間を見積り中…」と出ます。作者のM5・24GBでは、この設定で1分44秒でした。
  8. できあがるとプレビューに動画が表示されます。再生ボタン(▶)で再生し、音も確認します。
  9. 保存します。次のどちらかを選びます。
    • 「動画を書き出す…」(⌘S):MP4ファイルとして好きな場所に保存します。最初はダウンロードフォルダが選ばれています。
    • 左上のプロジェクトメニュー(フォルダのアイコン)の「プロジェクトとして保存…」:名前を付けると、今のプロンプトと設定、この動画が ~/Movies/H3cApp/<名前> にまとめて保存されます。

プロジェクトを開いていないときの動画は一時ファイルです。書き出すかプロジェクトとして保存しないと、次に生成したときに消えます。

おつかれさまでした。次は大きさを「中」にしたり、画像から動画をつくったりしてみましょう。使い方へ進んでください。